2010年11月5日金曜日

職務質問

今朝、まだ暗いうちに自宅を出ていつものように歩いて仕事場へ向かう途中で後ろからバイクが近付く音が聞こえてきた、その通りは決して狭くはないので楽に私を追い越して行ける道幅はあったのだが念のためにもっと端へ寄ってバイクを前へ行かせようとした。

だが、バイクはすぐ隣でスピードを緩めてついに停止、何だと思ってそちらを見れば警察官ではないか、2人組みで、もう1人はすぐ後ろでバイクに跨っている。

「おはようございます、ちょっといいですか?」と声を掛けてきたので「はい、なんでしょう」と答えれば歳は幾つですか、早朝にどこへ行くのですか、持っているトートバッグの中身は何ですか・・・と、いろいろ訊いてくる。

私は46歳、行く先は仕事場、トートバッグの中身は、ほら、着替えが数点・・・、なんだ、職務質問なのか。

自分から身分証として運転免許証を見せ、逆に何事なのですかと訊けば朝刊泥棒の通報が入ったのでその周辺を警ら中なんだと言う、ということは盗まれたのはその近所なのか。

40歳くらいの男が新聞受けから朝刊を抜き取って走り去るのを見た人がいたらしい、その男に特徴(背格好)が似ていたので一応呼び止めてみたということだ。

疑いが晴れたこちらに「すみませんでした」と言う。

いや、そんなことはない、怪しい時はどんどん声を掛けなくてはいけない、それが警察官の仕事でもあるのだ、謝る必要など何もない。

時々、職務質問を受けて食ってかかる人がいる、「私が何をしたと言うのだ!」、「なぜ私が疑われるのだ!」などと怒るのだが、私から見ればなぜ声を荒げて憤慨するのかが理解できない、警察官は何らかの事件に際し容疑者の可能性がある人や、挙動に不審な点を感じる人に幾つか質問をしようとしているだけで、それは警察官の職務として必要なことであり理に適ったことなのだ。

何も怒ることはない、平然と職務質問に応じて協力すれば良いのである。

可笑しかったのは職務質問を受ける私の脇を通る男性が「あの人は何をやったのだろう」と訝しげな顔でチラチラとこちらを見ながら通り過ぎたこと、何もしてないから大丈夫。

それにしても朝刊泥棒とは・・・。

ところで、私は目撃証言のような40歳くらいに見えたのだろうか、いや、それはないか、まだ暗い中の後ろ姿で、しかも帽子を被っていたせいか。

夜更けや夜明け前などは職務質問で声を掛けられやすいけれど慌てたり嫌がったりせず協力してあげて欲しい、逆に、そうやって巡回してくれていることは心強いし、暗い中を歩いていても職務質問によって怪しい者ではないという身の証を立ててくれる人たちだと解釈すれば良いのだと思う。