2014年11月1日土曜日
柿と晩秋
今日という日が秋のどのあたりなのかを知るのにメディアが煽る季節感や模様替えの終わったショーウィンドーに頼るよりも、街路樹の葉の色付きや落ち葉の量を見るほうが秋の深まりを知るには客観的で現実に即していてとても正しい。
夕方に窓から差し込む日の傾きなんかもそう、秋は早いうちから部屋の奥を夕方のように照らす、テレビに晩夏や初冬が紛れていても惑わされることはない。
早い内から昇り始める冬の星座などもまた同じ。
個人的には柿の価格もそう、秋が深まると急に価格を下げ、箱単位を安価で買えるようになるのだ。
またもや今秋もそういう時期がやって来た、今日買ったのは大きさがやや不均一な県内産の柿、見た目はいまひとつながら味は甘くて美味しい富有柿そのもの、1箱23玉入りで600円、出始めの頃なら1玉150円はするというのに。
私の場合、果物と言えばスイカに梨に柿にみかん、この4種類があればもう満足なのだ、高級メロンもマンゴーでもない、好物は九州各地で普通に栽培されているお馴染みの果物たちなのである。
イチゴやリンゴはあまり食べない、嫌いというわけではないのだが好んで食べはしない、なぜだろう。
和歌山県ほどの生産量はありませんが県の南部に産地を抱える福岡は柿の質と量のいずれにおいても恵まれていると思う、杷木町などは収穫の時期になると柿園一帯がまさに柿色で明るくなる。
なので近くの道の駅などでは大きさ別、個数別でたくさん売られていて、それを目当てにやって来る客で結構な賑わいなのだ。
今日は600円で買えたこの柿、もう一歩値が下がると1コインで買えるようになるはず、不作の年はそこまで落ちませんが。
画像を撮って載せたところで気がついたのだが、23個中に1個だけヘタをこちらに向けているものがある、天邪鬼なのだろう、これだけは渋柿かもしれぬ(笑)。
県内産の柿の流通が減り、ついにはあまり見掛けぬようになると季節はいよいよ晩秋から初冬へ。
そんな曖昧な季節の分け目を柿の価格で知るのです。