Skypeで使っていたヘッドセット、今はもうSkypeそのものを利用する機会がないのでヘッドセットも使うことなくいつもPCデスクの同じ場所に置いたままになっていた、何かに使えないかと考えたが音楽を聴くには音がよくないしマイクが邪魔である、まあ、マイクについて言えば「聞き/話す」という目的で作られている品なので、ただ単に音楽を聴くだけの使用であれば邪魔になるのが当たり前といえばそうなのだが。
なのでPCでもブラステルを使いヘッドセットを活用するようにした、私のLinuxマシン(Debian 9.2/1.6GHz*2/8GByte)にSIPクライアント「Linphone」をインストールしての実践である、接続回線は自宅の光回線ではなくOCNモバイルONEの低速モード(200kbps)をあえて選んでみた。
インストールは数日前にSynapticから行った、Linphoneを検索しチェックを入れてインストールするだけ、ただし、ちゃんと着信テストも行ったのは今日の昼間である。
「インストールしての実践」とは書いたものの、あっさり使えたので頭を悩ますことなど一切なかったので実践レポートの必要も実はない、逆にIP電話の設定で何をどう難儀するのかなど自分でも思いつかないが。
ここからはテストとしてごく基本的な使い方。
初回起動、まだSIPサーバー未設定で発着信のない状態、左下にはPCに設定した名前にLAN内のプライベートIPを振ったIDが表示されている。
それとは別にアカウント設定ウィザードが起動する、ブラステルのアカウントはこのウィザードに沿って設定すれば簡単である。
既にブラステルのアカウントを持っているので私の場合は一番下の「俺は既にアカウントを持ってるからそれを使いたいんだよ」を選択。
「usename」にはブラステルのアカウントのID番号である、Linphoneでの呼び名や電話番号ではないのでご注意を、「Password」はそのままパスワード、「Domain」にはブラステルのサーバー「softphone.spc.brastel.ne.jp」。
パスワードの文字数が異様に多いように見えるが、ここではスクリーンショット用に適当なキーを叩いて欄を埋めただけである、実際の文字数は少ない。
以上でアカウント設定はあっさり完了。
設定に誤りがなければLinphoneのメインウィンドウの左下はレジスト成功の表示に変わる。
これは実際に掛けてみた様子である、数日前にテストを兼ねて一般加入電話=姉に掛けてみた、上部の赤線を引いた枠内に相手の電話番号を市外局番から入れて右端の緑色のボタンをクリックすれば即ダイヤル開始、物理キーボードではなくソフトパッドから番号を入れておきたければ上部の赤い丸で囲った部分をクリックするとソフトパッドが現れる。
下部の緑の丸で囲った部分が「録音」、その右斜め下の赤い丸で囲った部分が「切断」。
通話した感じは普通の電話となんら変わりはない、OCNモバイルONEの低速モードでも音質はすこぶる良好、遅延も気にならなかった、大変快適である。
では逆に掛けてもらうテスト、こちらはブラステル仲間にお願いして3回ほど掛けてもらった、着信コール時は画面右上に通知が表示された、PCで常時着信を受けようとすればLinphoneは終了させずにタスクに入れておかなくてはならない、完全に終了させたりPCの電源は切った状態では着信できない。
なので、あくまで発信専用と割り切ったほうが便利に使えると思う。
これは発着信の履歴画面である、電話番号左側の受話器のマークの上の矢印の向きで掛けたのか掛かってきたのかが分かる、・・・だが、パッと見ではよく分からない、この履歴を使っての電話帳登録も簡単である。
メインウィンドウのメニュー「Options」のプルダウンから「設定」に進むと各種詳細な設定が可能であるが私の環境では変更する点はごく少なかった。
今回はOCNモバイルONEのモバイルデータ通信を使ったルータ越しの通話だったので「Network Settings」でNATの設定を一番下の「Behind NAT / Firewall (use uPnP)」に設定した。
「Multimedia settings」ではエコーキャンセラの設定からチェックを外した。
「Codecs」ではデフォルトのままでもブラステルの発着信に必要なPCMUが登録されていたのでそのままで問題ない、バンドワイズの設定が必要ならばその下の緑のラインが入ったヶ所で設定する。
その隣の「User interface」では日本語を選んでみたが変化なかった、この点はどうなっているのかよく分からない。
駆け足でザッと試してみただけだがシンプルで操作も分かりやすい、LinphoneはもちろんWidowsでも使えるのでPCでのIP電話を使った通話を考えている人には良い選択肢になると思う。
これでスマホ、据え置き型電話機、PCという3通りの方法でブラステルを利用した通話が可能となった、据え置き型電話機とPCの使い分けが微妙だが、まあ、どちらかが使えなくなった時のお互いがお互いをカバーする保険のようなものだと考えておくことにする。